念願の庭付き一戸建てを購入したのに庭に水がたまる、植物が育たないなどの問題が起こるケースがあります。今回はその原因となる土地の特徴と影響について言及します。またそのような土地を選ばないためのポイントや、既に購入してしまっている場合の対処策をご紹介します。

念願の庭付き一戸建てを購入したのに、庭の水はけが悪くてずっとジメジメしている。実はこんな悩みを抱えている人が増えています。これにはいくつかの原因が考えられます。また庭の水はけの悪さは建物本体にも悪影響を及ぼす可能性が高くなります。そのような事態にならないための土地選びや対処策をご紹介しましょう。

庭に水がたまるのはいくつかの原因がある

家の庭に水がたまる場合、いくつかの原因が考えられます。まずは水はけが悪くなる要因を理解しておきましょう。

 

その土質が粘土や赤土であると吸収性がよく常に水分を多く含んだ状態を保ちます。このような土は水分持続が必要な水田地に多く使われています。水田地の土は陶器に向いていると言われるほど水分を多く含んでいるのです。また地中に瓦礫や石が多く埋まっていると水を通せなくなり、これも水はけの悪さに影響します。

 

もともとその土地が水田地であった場合は、水を引き込みやすくするために土地が低くなっています。近隣の水路や川より低くなり水が流れ込みやすい地形をしています。また、水田地の付近のため池や沼地を埋め立てた場所の土質も水はけが悪く、直接その上に家を建てることには適していません。水田とため池、水路は常に近接しています。地主からまとまった農地が購入されて開発され、それが分譲地になっているような場合は、このような地質、地形の上に家が建っていることになります。

 

 

長年駐車場として利用されていた土地に家が建てられている場合も、水はけが悪くなるケースがあります。きちんと分譲前に再整地されていればよいのですが、そのままの地盤で造成してしまうととても固い地質の上に家が建つことになります。車の通行で長年固められた堅固な地質です。

 

このように水はけの悪い土地の性質を考えてみると気付くことがあります。田を整地して駐車場として何年か利用し、そのあと分譲地になって売り出されているような土地は「かつての農業大国日本」では珍しくないと言えるでしょう。水はけ問題が出てくるのは当然なのかもしれません。

 

敷地内に勾配がある場合は、通常それが道路側に向かって低くなっているはずです。そうであれば敷地に降り注ぐ雨水は道路に向かって自然に流れていきます。しかしそれが逆になっている場合は、水が溜まりやすく敷地の外へ流れにくくなってしまいます。また、もし道路よりも敷地が低くなっている場合も要注意です。道路から側溝へ流れきれなかった水が敷地内に溜まりこむ可能性が高くなります。

 

近年の異常気象ではゲリラ的な豪雨や大雨が珍しくありません。このような土地の地質や形状が敷地にとても悪い影響をもたらすのです。

 

敷地の水はけが悪い場所に家を建てた場合、どんな悪影響が起こり得るのでしょうか。

庭はいつもジメジメしている
水はけが悪いと一年を通して常に庭がジメジメしています。ある程度の日当たりがあっても苔が生えていたり、いくつかの水たまりがあったり。完全に乾くまで何日もかかる場合もあります。このような土質だと大雨や台風の際には池のように水がたまってしまい念願の庭付きを購入した意味がありません。

草木や家庭菜園ができない
植物が元気に育つためには水分だけではなく、適度な空気も必要です。土の中を水と空気が最良のバランスで含まれている状態でなければ何を植えても育ってくれません。草木や花が大きくならずにすぐ枯れる、家庭菜園も収穫できるほどには育たないといった地質です。

 ●建物にも影響を与える
水はけが悪いのが庭だけだと考えるのも危険です。その土地の水はけが悪いのであれば建物の建っている地盤も同じです。また直接雨が降らない建物の地盤にも、庭や回りの土が吸いこんだ水分が浸透していきます。そうなると床下は常に湿った状態になる可能性が高くなります。湿気はカビ・シロアリ・腐食を引き起こし、建物の劣化を急速させてしまいます。

地盤沈下や液状化にも注意
最初は堅固で水はけが悪かっただけの土地も、年月を重ねると次第に軟弱地盤になる可能性もあります。そんな時に地震が起こると地盤の沈下や液状化を招きとても危険です。

軟弱地盤についても防災の観点から注意したいです。

このような土地の購入を避けるためのチェック事項と、購入後にわかった場合の対処策をご紹介しましょう。

 

まずは土地の歴史を調べてみましょう。法務局で土地の登記を確認することでその地目を調べることができます。地目の履歴を追っていくと過去に「田」や「ため池」であったこともわかります。また地目が「雑種地」であった場合は過去に駐車場として利用していた可能性もあることがわかります。

●地名で考えてみる

昔から水辺の地形を表す地域では水に関係のある文字を地名にしている場合が多いです。「江」「津」「亀」「浦」「谷」など現在の状況からは想像が付かないような場所でも、元々広い水辺であったという場所もあります。そのような地名の場所はその土地の歴史を調べてみるほうがベストでしょう。

●雨の日にも現地を訪れる

購入したい物件は必ず悪天候の時にも見に行くようにしましょう。雨水がたまりその水がはけていく様子がないと、地質に問題がある可能性が高いでしょう。特に大雨の日があればその敷地の水はけのキャパシティがとてもよくわかります。さらには雨の降った次の日にも見に行くことで、雨水がはけていく速さを知ることができます。後日晴天が続いているのにも関わらず水がまだ残っている場合は、問題アリと考えていいでしょう。現地を訪れる時に気候・季節・時間帯などを変えると様々な様子が分かりますね。

現地を訪れる時に気候・季節・時間帯などを変えると様々な様子が分かりますね。

まずは買い受けた不動産会社や分譲会社への対応を求めます。きちんとした会社であれば状況に応じて枡を追加で設置するか、既にある枡へ水が流れていくように整地しなおすなどの対処を考えてくれるでしょう。このように庭にたまる水を表面的に枡のある場所に誘導することで改善される場合もあります。

それでも改善されない場合は暗渠(あんきょ)排水や浸透枡(しんとうます)を設置する必要があるかもしれません。暗渠排水は地中の水の流れを誘導する方法で一方の浸透枡は地中での浸透率をあげる方法です。これらの工事は大掛かりになるため販売会社によっては対応してくれない可能性もあります。単なる日当たりの問題だと主張されてしまうケースもあるようです。

水はけの悪さが瑕疵担保責任に該当するか否かはそのケースによります。あまりにも販売会社の対応が不適切な場合は専門家に相談し、話し合いの道筋を見つけることも必要となってくるでしょう。

浸透枡は河川や水路に流さないので自治体によってはその設置に助成金が出るところもあります。きちんと対応してくれない分譲会社とのやり取りに労を費やすよりも得策になるかもしれません。

浄化槽設置整備事業補助金

桐生市→http://www.city.kiryu.lg.jp/kurashi/suido/gesui/1004591.html

太田市→https://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0100-005tosi-sisetsu/2016-0324-1448-212.html

※みどり市・伊勢崎市は令和2年度の補助金は予算額に達した為終了しています。

 

もともと水が豊富で水田に適した地形の日本です。住宅供給のためにそのような土地を活用することで家が立ち並んだケースが多いので、水はけ問題は全国的にみても珍しくありません。しかしそのことを考慮し、最初からきちんとしたボーリング調査を行ったうえで整地していれば、そのような事態は避けられるはずです。ぜひ参考にしてみてくださいね!

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